世界のホテルランキング ホテルアワード
世界レベルで権威あるホテルランクの評価には色々な種類があります。その代表的なものをいくつか並べてみました。
「Travel and Leisure」
「Travel and Leisure」は、発行部数90万部を誇る、アメックス系の高級旅行雑誌です。
この中に「世界のベストホテル100」として、毎年読者投票(定期購読者・ホテル関係者は投票出来ません)でランクされます。
評価要素としては、「客室・施設・立地環境・サービス・レストラン料理・・」等々。
この本では、ちょっとユニークな「ワールズ・ベスト・バリュー(World's BEST Value)」という費用対効果で仕切ったホテルランキングなんかも発表されます。例えば『1泊200ドル以下のホテルトップ10』とか……。お値打ち度を知るいいデータかもしれません。
(ちなみに発行部数90万部といえば、日本の週刊誌と比較すると、週刊文春58万5千部、週刊新潮54万9千部・・ですからその規模がおわかり頂けるかと思います。)
1 Oberoi Udaivilas, Udaipur, India
2 Singita Sabi Sand, Kruger National Park, South Africa
3 The Oriental, Bangkok
4 Four Seasons Hotel Istanbul at Sultanahmet
6 Relais Il Falconiere, Cortona, Italy
7 Sabi Sabi Private Game Reserve, Sabi Sands, South Africa
8 Mandarin Oriental, Munich
9 Four Seasons Resort Hualalai, Hawaii
10 Oberoi Amarvilas, Agra, India
「Conde Nast Traveler 」
「コンデナスト・トラベラー(Condé Nast Traveler)」は、アメリカの大手出版社・コンデナスト社(「Vogue」等も出版してる会社)が発行する旅行雑誌です。
1987年にアメリカのコンデナスト社から旅行情報の専門誌として創刊され、現在はイギリスやアメリカ、イタリア版などが発行されている。ビジネス、観光両方の旅行者をターゲットにした紙面づくりが売りです。
年1回行われる読者によるホテル、客船会社、航空会社などの人気投票「ゴールドリスト」や、旅行代理店やゴルフコース、スパなどを選ぶ「ホットリスト」は、業界内で権威あるランキングの一つです。
2006年版は28,000人の読者のアンケートに拠るという事ですが、元々が色んな所に旅なれた方のアンケートですので、権威のあるランキングのひとつになっている様です。
「読者が選ぶ世界のベストビジネス向けホテル(Reders' Travel Awards - Overseas Business Hotel)」などがあります。
「Michelin」
ミシュラン(Michelin)は、世界で初めてラジアルタイヤを製品化した、従業員数約14万人のフランスのタイヤメーカーです。しかし「ミシュラン」といえば、同社の発行する、いわゆる「三つ星」評価付きの旅行ガイドブック『レッドガイドブック』を指す場合が多くなっています。
創設者のミシュラン兄弟がいち早くモータリーゼーションの時代が到来することを確信し、同社の製品の宣伝をかねて自動車旅行者に有益な情報を提供するためのガイドブックとして、1900年に35,000部を無料で配布したのがミシュランガイドの始まりです。1920年から有料となりました。
2005年11月4日にはヨーロッパ圏外版では初のニューヨーク版が発売され、2007年11月22日にはアジア初となる東京版(2008)が発売されました。これにより、日本は22カ国目の対象となりました。
レッドガイドは、施設や営業時間、予算などに加え、独自の調査を行って快適性や料理などにマークを付して掲載しています。なかでも0~3つの「*(アスタリスク)」で示される「星」、あるいは「マカロン」と呼ばれる料理の格付けは、影響力の大きなものとなっています。この格付けは、料理のみを対象とし、覆面調査員による匿名調査、身分を明かしての訪問調査など、世界共通のメソッドによる調査・判定基準で付与すると発表されています。
「Institutional Investor」
「インスティテューショナル・インベスター誌」は、金融先進国のアメリカを代表する専門誌です。発行部数は約14万部。
マスコミにも登場し話題を呼ぶ世界の銀行ランキング・ベストホテルランキングから、各地域のリサーチ・チームの紹介まで、幅広く金融情報が報じられます。
世界の高級ホテルの経営者やGM(総支配人)が、調査結果に一喜一憂していると言われています。
「インスティテューショナル・インベスター」が毎年発表しているホテルランキングは、年間に65泊以上を世界の高級ホテルで過ごすビジネス・エリートたちが利用者の立場で審査しています。チェックポイントは100項目あり、ホテルごとに点数が弾き出されて、ランクが決まります。
「Mobil Travel Guide Award」
エクソン・モービル社が発行する「モービル トラベルガイド」のファイブスター&フォースターのアワードです。
(Mobil Travel Guide Announces the 2006 Mobil Five-Star and Four-Star Winners)
(現在は「フォーブス・トラベルガイド」へ移行)
「AAA-5 Diamond Award」
AAA-5ダイモンド賞 アウォードは、AAA(American Automobile Association アメリカ自動車協会)が毎年、 北・中米大陸の優れたホテルを50~60軒選び、表彰する名誉ある賞です。
ヨーロッパの「Michelin(ミシュラン)」に匹敵するほど、誰もが一目おく賞といわれます。
「ZAGAT SURVEY」
「Zagat Survey(ザガット・サーベイ)」は、1979年に発行されたニューヨークのレストラン案内書に始まった評価システムです。
現在では世界70都市以上のレストランを始め、ホテル、航空会社、映画など各種の格付けを行いガイドブックとして発行されています。
日本では1996年に横川潤氏により「ザガットニューヨーク」が初めて日本語に翻訳されました。
特定の著者や調査員による主観的な評価ではなく、一般のレストラン利用者へのアンケート結果をもとにした客観的な評価を特徴とします。評価はFood(料理)、Decor(内装)、Service(サービス)の3項目をそれぞれ30点満点で採点するもので、それにディナーと飲み物1杯分の平均価格とアンケートへの回答を引用した紹介文が付されます。近年ではアンケートはインターネットを利用して行われており、全世界で約25万人、日本で約5000人が調査に参加しています。
過去「フォーシーズンズ ホテル ニューヨーク」などが1位を受賞しています。
「FORTUNE」
「フォーチュン(FORTUNE)」誌は、タイムワーナーの子会社タイム・インク(Time Inc.)が発行する雑誌。発行部数100万部、通常年間で23号が発刊され(隔週刊)、世界120ヵ国でおよそ500万人が読んでいる、世界最大の英文ビジネス誌です。姉妹誌には、『マネー』・『フォーチュン・スモール・ビジネス』・『ビジネス 2.0』があります。
世界の企業の売上高をランキングするFortune Global 500を毎年発表して海外では非常に有名です。
また、毎年何百社もの従業員を対象に細かな調査を行い「アメリカで働きたい会社ベスト100」を決定しています。フォーシーズンズ ホテル&リゾートは何度か入賞しています。
「Travel and Leisure」
また、最近見られる「ニューズレター」は、雑誌と違いかなり限られた層をターゲットとしています。
そしてその読者層は、かなり高所得者層であったりもします。それだけに、ホテルのランキングもより一層こだわりのあるものになるともいわれます。
■『アンドリュー・ハーパーズ・ハイダウェイ・リポート』
(Andrew Harper's Hideaway Report)
これは読者のほんとんどが企業のオーナーや経営者クラスというニューズレターで、高級ホテルのホテルマンたちが今一番気になるレポートのようです。毎年9月に発表されて発行部数は約2万部。
■『ガリバンターズ・ガイド』
(Gallivanter's Guide)
こちらも最近メキメキ影響力を持ってきたニューズレターで、発行部数は約1万5千部です。
NET上では、YahooU.S.A.による東京のホテルランキングなども出ています。
・・・ランキングには、データに拠る客観的なものから、主観的、或いは雑誌の読者アンケートの類など色々なタイプがあります。世界の人々にとってその感じ方も多種多様なのが実際のところでしょう・・・